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内部仕上げの選択肢 [建築/アート]

今日は友達が設計した彼の両親の家(つまり実家)の竣工写真撮影の手伝いに行ってきました。
S-DSC02225.jpg

内装材に使われているの明るい木地の木材と白いクロスの割合が、敷地周辺の緑の豊かさと良い感じでバランスしているなあと感じました。

これ以上木材の割合が多いと(たとえば、壁面や天井が全面木張りだったりしたら)、ニュータウンの一画にある住宅の内装としては暑苦しすぎるし、
逆に、壁面の柱と梁が隠れて白いクロスの割合が多くなったり、建具が木地ではなくペンキ塗りだったりしたら、もっと都会的で生活感(というか生命感)の薄い感じになって、周囲の豊かな緑という自然環境が持つ「強さ」に負けるのではないかな、という気がしました。

たとえば、一般的な山小屋の内装というのは、かなりの割合で木材が剥き出しで使われています。
都会の住宅でそういう内装採用されているものはそんなに多くはないと思うのですが、私たちはそれに違和感を感じたりしてはいないはずです。逆に山小屋が白っぽい壁で構成されたモダンな内装であるほうが違和感を感じるはずです。もちろん、違和感の正体は私たちが山小屋に持つ先入観というのもあるでしょうが、本質的にはやはり、山小屋という特殊な立地、剥き出しの荒々しい自然と向き合うという立地においては、周囲の自然環境の強さとのバランスという点で、内装材にも同等の「生命強度」が求められるということだと思います。
逆に都会のオフィスの内装では、山小屋とは対称的に、材料にもっと工業的なものを使ったり、木材など自然の材料を使うにしても濃い色で染色したり、木目が見えないような塗装をしたりするものが、周囲の環境との「生命強度」のバランスという点では適しているのかもしれません。

もちろん、そういう理由だけで内装材が選択されるわけではありませんし、敢えてバランスを崩すという逆の選択もあると思いますが、外部の自然環境の「生命強度」にバランスした内装材の選択というのも建築の計画においては有効な手段の一つであると思います。
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